【予備試験口述試験】過去問の入手法から質問例・絶対やるべき対策3つ

監修者
講師 赤坂けい
株式会社ヨビワン
講師 赤坂けい
【予備試験口述試験】過去問の入手法から質問例・絶対やるべき対策3つ
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チェック
この記事を読んで理解できること
  • 予備試験の口述試験の概要
  • 口述試験の過去問入手方法
  • 口述試験の実際の流れと質問例
  • 口述試験までにやるべき3つの対策
  • 口述試験に合格するための4つのポイント

あなたは、

  • 予備試験の口述試験の過去問はどこで入手できるのか知りたい
  • 口述試験でどのような質問がされるのか知りたい
  • 口述試験の対策方法が知りたい

とお考えではありませんか?

予備試験の論文式試験に合格すると、最後の関門である口述試験が待っています。

最難関の論文式試験を突破した後に、口述試験で絶対失敗しないよう、過去問対策を万全にして本番に臨みたいですよね。

結論からいうと、口述試験については、法務省から公式な過去問が公開されていません。

そのため、予備校などがまとめた再現答案を利用する必要があります。

また、口述試験対策としては、過去問演習と口述模試を活用し、基礎知識の復習と口頭での即答練習を徹底することが重要です。

この記事を読めば、口述試験過去問の入手方法から具体的な質問例、具体的な対策方法まで分かり、口述試験合格に向けて万全の準備ができるでしょう。

具体的には、

1章で予備試験の口述試験の概要

2章で口述試験の過去問入手方法

3章で口述試験の実際の流れと質問例

4章で口述試験までにやるべき対策

5章で口述試験に合格するためのポイント

について、詳しく解説します。

口述試験の効果的な対策方法を理解し、予備試験最終合格を確実なものにしましょう。

1章:予備試験の口述試験の概要

予備試験の口述試験の概要は、以下のとおりです。

予備試験の口述試験の概要

口述試験の合格率は例年90%を超えていますが、これは論文式試験を突破した実力者のみが受験しているためだと考えられます。

決して誰でも簡単に合格できる試験ではないため、十分な対策が不可欠です。

口述試験の採点方法や合格ライン等、さらに詳しく知りたい方は以下の記事も併せてご覧ください。

予備試験の口述試験の概要と合格率、3つの対策方法と2つのポイント

2章:口述試験の過去問入手方法

口述試験の対策においても、過去問の分析と演習は非常に重要です。

ただし、短答式試験や論文式試験と異なり、口述試験の過去問は法務省から公表されていません。

そこで本章では、口述試験の過去問に関する情報をどのように入手すればよいのか、その具体的な方法を解説します。

2-1:法務省が公開するのは問題のテーマのみ

法務省のホームページで公開されているのは口述試験の「問題のテーマ」のみで、実際の質問内容までは明らかにされていません。

これは、口述試験が口頭試問の形式で行われ、その場のやりとりに応じて質問が変化するため、完全な問題文として再現することが難しいからだと考えられます。

例えば、令和6年予備試験の口述試験第1日目では、次のようなテーマが示されています。

(民事)

「不動産の所有権に基づく抹消登記請求及び承諾請求訴訟における実体法及び攻撃防御方法に関する諸問題、弁護士倫理上の諸問題」

(刑事)

「建造物侵入罪に関する諸問題(実行の着手、既遂時期、建造物性等)、保釈に関する諸問題、弁護士倫理上の諸問題」

参照:法務省「令和6年司法試験予備試験口述試験における問題のテーマについて」

その他の年度の「問題のテーマ」については、以下の表にリンクをまとめていますので、参考にしてください。

令和6年・問題のテーマ

令和5年・問題のテーマ

令和4年・問題のテーマ

令和3年・問題のテーマ

令和2年・問題のテーマ

令和元年・問題のテーマ

平成30年・問題のテーマ

平成29年・問題のテーマ

平成28年・問題のテーマ

平成27年・問題のテーマ

平成26年・問題のテーマ

平成25年・問題のテーマ

平成24年・問題のテーマ

平成23年・問題のテーマ

このように、「問題のテーマ」だけでは、実際の質問内容や試験官とのやり取りを具体的にイメージすることは困難です。

そのため、次に解説する再現答案の入手が必要となります。

2-2:6つの過去問(再現答案)入手方法

実際の口述試験の質問内容や流れを知るには、受験生が試験後に記憶を頼りに作成した「再現答案」を入手する必要があります。

再現答案とは、試験官からの質問と自分の回答をできるだけ忠実に再現したものです。

再現答案の入手方法は主に以下の6つがあります。

なお、本文は令和8年1月時点の情報に基づいていますので、最新の状況は各公式サイトでご確認ください。

■【入手方法①】辰巳法律研究所の「法律実務基礎科目ハンドブック」を購入する

通称「赤本」「青本」と呼ばれる市販教材であり、平成23年~令和5年の再現答案が収録されています。

『法律実務基礎科目ハンドブック1 民事実務基礎』(辰巳法律研究所)

『法律実務基礎科目ハンドブック2 刑事実務基礎』(辰巳法律研究所)

■【入手方法②】辰巳法律研究所の「予備試験 論文本試験 科目別A答案再現&ぶんせき本」を購入する

購入特典として、直近3年分の再現答案をダウンロードできます。

ただし、ダウンロード期間が決まっていることに注意してください。

『予備試験 論文本試験 科目別A答案再現&ぶんせき本』(辰巳法律研究所)

■【入手方法③】辰巳法律研究所の「予備試験 口述再現ドキュメント LIVE本」を購入する

過去の全年分の再現答案集が、期間限定で販売された実績があります。

今後の販売予定は公式ホームページなどで確認してください。

『予備試験 口述再現ドキュメント LIVE本』(辰巳法律研究所)

■【入手方法④】伊藤塾の「論文受験生サポートプログラム」に申し込む

プログラム(塾生以外は有料)に登録すると、令和6年の再現答案が特典としてプレゼントされます。

伊藤塾「予備試験 論文受験生サポートプログラム」

■【入手方法⑤】伊藤塾や辰巳法律研究所が実施する口述模試に申し込む

受講特典として、伊藤塾の模試では過去の全年分、辰巳法律研究所の模試では過去5年分の再現答案集が配布されます。

ただし、口述模試は本試験の2~3週間前に実施されるため、再現答案集を入手できる時期には注意が必要です。

伊藤塾「口述模試」

辰巳法律研究所「口述模試」

■【入手方法⑥】個人ブログやnoteなどで公開されている再現答案を探す

最も手軽で費用がかからない方法ですが、数は限られるため、上記の方法と併用するのがおすすめです。

3章:口述試験の実際の流れと質問例

口述試験は民事系と刑事系の2科目について、2日間にわたり実施されます。

各科目15〜30分程度で、試験官(主査)の質問にその場で口頭回答する形式です。

ここでは、民事系・刑事系それぞれの試験の具体的な流れと質問例を紹介します。

3-1:民事系

民事系の試験では、机に置かれたパネルに具体的な事例が記載されており、それを見ながら試験官の質問に答えていく形式が一般的です。

ただし、パネルに書いていない事例を口頭で伝えられる場合もあるため、常に試験官の説明を集中して聞く必要があります。

質問の流れとしては、まず事例の要件事実について問われ、最後に法曹倫理について出題されるというのが、近年よく見られるパターンです。

具体的な質問例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 「(パネルの事例について)請求の趣旨/訴訟物/請求原因事実は何ですか」
  • 「〇〇の要件事実を教えてください」
  • 「抗弁/再抗弁は何が考えられますか」
  • 「(事例における)弁護士はどう対応するべきですか、倫理の観点から答えてください」
  • 「それはどの条文に定められていますか」

実際には受験者の解答を踏まえて、「なぜそうなりますか」「本当にそれだけで足りますか」「具体的な事実は何ですか」といった形で、さらに掘り下げた質問が続きます。

3-2:刑事系

刑事系の試験でも、試験官がパネルの事例を読み上げ、それを基に質問が展開されます。

質問の流れは、まず成立する罪名や構成要件について問われた後、類似の事例をいくつか示され、最初の事例との相違点等を聞かれるのが近年の傾向です。

次に、別の事例を題材に刑事手続に関する質問に移り、捜査手続や公判前整理手続などを問われ、最後に法曹倫理に関する出題がされます。

具体的な質問例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 「(パネルの事例について)何罪が成立しますか」
  • 「〇罪の構成要件は何ですか」
  • 「〇罪はどの行為に成立しますか」
  • 「逮捕の要件を教えてください」
  • 「弁護人が取り得る手段は何ですか」
  • 「(事例における)弁護人の行動に倫理上問題はありますか」

このように、刑事系では刑法各論の構成要件や刑事手続きを正確に理解し、口頭で説明できる能力が求められます。

4章:口述試験までにやるべき3つの対策

論文式試験を終えたら、できるだけ早く口述試験の過去問を入手するとともに、試験本番までに以下の3つの対策をおこないましょう。

  • 基礎的な知識の徹底的な復習
  • 過去問演習を繰り返す
  • 口述模試を受ける

それぞれ説明します。

4-1:基礎的な知識の徹底的な復習

口述試験の対策として最も重要なのは、基礎知識を口頭で即答できるレベルまで仕上げておくことです。

口述試験では筆記試験のように考える時間は与えられず、試験官の質問にその場で瞬時に答える必要があるため知識の精度が合否を左右します。

そのため、論文式試験の合格発表を待たずに、遅くとも10月頃からは口述試験に向けて基礎知識の復習に取り組みましょう。

まず民事系では、要件事実の理解が最重要となります。

具体的には訴訟物、請求の趣旨、請求原因事実を正確に説明できるようにしましょう。

また、民事執行法・民事保全法については、過去問で頻出の基本的な制度や手続きを押さえておくことが必要です。

刑事系は刑法各論が頻出のため、基本書を読み込み、犯罪類型ごとの構成要件を正確に暗記することが不可欠です。

なお、総論からの出題実績もあるため、一通り復習する必要があります。

加えて、刑事訴訟法もよく聞かれます。

主に捜査から公判に至るまでの刑事手続の流れを体系的に頭に入れ、過去問で出題されている分野については細かい点まで押さえておきましょう。

最後に、法曹倫理については、弁護士職務基本規程の条文とその趣旨を理解しておくことが求められます。

4-2:過去問演習を繰り返す

口述試験の対策でも、短答式や論文式と同様、過去問演習を繰り返すことが合格の鍵となります。

口述試験は過去問からの再出題が多く、口頭試問の形式に慣れているかどうかが大きな差になるからです。

受験生は皆十分な実力があるはずですが、筆記試験とは勝手が違うため、頭で分かっていても言葉が出なかったり、緊張で頭が真っ白になったりする人も少なくないのです。

演習のやり方としては、まず再現答案を読み込み、出題傾向や質問の流れをつかみましょう。

そのうえで、誰かに試験官役として質問を読んでもらい、再現答案を見ずに口頭で回答する練習を繰り返します。

試験官役を頼める人がいない場合は、自分で録音した質問を聞きながら練習しても、面接形式のような緊張感を再現できます。

演習では、完璧な回答をしようと長く考えて黙り込むのはNGです。

結論を端的に、即答する癖をつけることが重要です。

なお、再現答案は模範解答ではないので、そのまま真似る教材ではありません。

試験官の質問に簡潔かつ的確に答えられているかを考えたうえで、参考とするようにしましょう。

4-3:口述模試を受ける

口述試験の対策として、予備校などが実施する口述模試を積極的に受験することをおすすめします。

本番さながらの緊張感の中で練習できる貴重な機会であり、口頭試問特有のプレッシャーに事前に慣れておくことができるからです。

また、試験室への入室方法や挨拶の仕方といった試験のマナーを学べるのも重要なポイントです。

模試の終了後は講師から直接フィードバックが受けられるため、自分の弱点や改善点を明確に把握できます。

現在実施されている主な口述模試は、以下の表のとおりです。

なお、令和8年1月時点の情報を基に記載しているため、最新の状況は各公式サイトでご確認ください。
現在実施されている主な口述模試

※上記画像をクリックするとPDFファイルが表示されます


これらの模試は基本先着順で、定員に達し次第締め切られる場合があるため、論文式試験終了後早めに申込むことをおすすめします。

それぞれ試験環境の再現性や問題の難易度、試験後の講評の充実度も異なるため、口コミなどを参考に自分に合った模試を選んでください。

5章:口述試験に合格するための4つのポイント

口述試験の本番で気を付けるべきポイントとして、以下の4つを必ず押さえておきましょう。

  • 聞かれたことだけに答える
  • 試験官の誘導に従う
  • 沈黙せず自信を持って話す
  • 用意された六法は極力見ない

それぞれ説明します。

5-1:聞かれたことだけに答える

口述試験では、試験官の質問にできるだけ端的に答えることが失敗しないコツです。

例えば、「相手方は抗弁を主張できますか?」と聞かれたら、「できます」と結論だけ答えれば十分です。

ここで、抗弁の内容や抗弁事実まで答えると、回答を間違えたり、途中で言葉に詰まったりするリスクが高まります。

試験官が理由や具体的内容を知りたければ、「それはなぜですか?」「どのような抗弁ですか?」と追加で質問してくるので、その時に詳しく答えれば良いのです。

自分から聞かれていないことまで話すのではなく、試験官の誘導に従って段階的に答えていきましょう。

このように「試験官から聞かれたことだけを答える」という姿勢を徹底することで、無用な失敗を避けることができます。

5-2:試験管の誘導に従う

口述試験では、試験官の誘導に素直に従うことが非常に重要です。

基本的に試験官は受験生を合格させたいと考えており、答えに詰まったり間違えたりした際には、正しい方向へ導くためのヒントを出してくれる場合があるからです。

例えば、「事例では〇〇だけど本当にそうですか?」「つまり○○ということですか?」といった形で助け船を出してくれることがあります。

そこで誤りに気付いた場合は、その場ですぐに訂正すれば大きな失点にはならないでしょう。

逆に、試験官の助け舟を無視して自分の考えに固執したり、誘導と異なる方向に進んでしまったりすると、試験官はサポートができなくなり、評価が下がる原因になります。

試験官の言葉をよく聞き、その誘導に素直に従えば、たとえ最初の答えが不十分でも合格ラインに到達することができるのです。

5-3:沈黙せず自信を持って話す

口述試験では、たとえ完璧な答えが分からなくても、沈黙せずに何か話すことを心がけましょう。

自分の考えを口に出すことで、試験官が必要に応じて質問を補足したり、方向性を示してくれたりすることがあるからです。

例えば、ある条文の内容を正確に覚えていない場合でも、「確か○○に関する規定だったと記憶していますが…」と部分的にでも答えます。

すると、試験官が正しい内容を示しつつ、次の質問に進めてくれることがあります。

反対に完全に黙ってしまうと、試験官は受験者がどこまで理解しているのか判断できず、フォローのしようがありません。

また、不安そうに小声で答えるよりも、自信を持ってはっきりとした口調で答えた方が、法律実務家としての適性を示すことができます。

口述試験は極度の緊張状態で行われますが、試験官の目を見て落ち着いて話すことを常に意識しましょう。

5-4:用意された六法は極力見ない

口述試験では試験室に六法が用意されていますが、基本的には使わない方が賢明です。

すぐに六法を参照しようとすると、全く分かっていない印象を持たれ、準備不足と判断される可能性があるからです。

また、緊張した状態で条文をすぐに見つけられず、沈黙の時間が続くことでさらに焦る可能性もあります。

そのため、六法は「試験官から見てもよいと言われた場合に使うもの」程度の位置づけとして考えましょう。

条文番号を聞かれることもありますが、分からなくても、黙りこんだり六法を開いたりせず、おおよその位置を答えた方が好印象です。

したがって、基本的な条文の位置や内容は頭に入れておき、口頭で即答できるようにしておく必要があります。

まとめ:予備試験の口述試験は過去問と模試の活用が必須

口述試験の合格を確かなものにするためには、過去問(再現答案)の活用と口述模試の受験が必須です。

口述試験は過去に出題された範囲からの再出題が多い傾向があるため、予備校などが作成した再現答案を入手し、過去の出題傾向を把握しておきましょう。

過去問演習の際は、再現答案の回答を隠した状態で、質問に対して自分の言葉で声に出して答える練習を繰り返すことが重要です。

このような練習を通じて、口頭で即答する力を養うことができます。

また、予備校の口述模試は本番に近い緊張感の中で実践的な練習ができる貴重な場となるので、積極的に活用しましょう。

なお、これから短答式や論文式の試験を控えている方には、予備試験に特化した教材「ヨビロン」の活用がおすすめです。

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そして、動画④では③の生存権の解法パターンを使って、難問と言われた司法試験の憲法の過去問の解説をします。
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